ランと恐竜

 

鳥になった恐竜とランの花

ラン科の花は地球上で「最後に現れた植物」と言われています。

花の先祖である被子植物は、今から約1億以上前の中生代ジュラ紀に登場し、その後、白亜紀中期以降に多様化し始めたと言われています。

そしてその多様化の過程でラン科の植物が白亜紀後期に現れたのだとか。白亜紀後期といえばまだ恐竜が全盛の時代です。

恐竜が全盛の時代、白亜紀から生存していると言われるラン科の花は、昆虫たちの力を借りるため姿を変えたり、色を変化させたり、香りを放ったりと、生き残りを掛けて驚くべき技を身につけ進化してきた戦略家です。そして、被子植物のなかでキク科と並び、もっとも繁栄さた植物群となり、昆虫を媒介して受粉を行う花(虫媒花)の代表として進化しました。

そしてまた、恐竜も完全に絶滅してしまったわけではなく、その一部は鳥に姿を変えて現在も進化を続けているそうです。恐竜もラン科の花も、時代と共に環境に適応し、進化してきたのです。

暑い夏でも瑞々しく力強いランは「いつの時代になっても、この世のあらゆるものは、どんな環境にでも適応し日々進化できる」ということを教えてくれているのかもしれません。

恐竜たちが見たランはどんな形で、どんな色だったのでしょうか?遠い昔、恐竜はランを見て何かを感じていたのでしょうか?この夏、ランを飾って、そんな太古の風景に思いを巡らせてみてはいかがでしょうか?

 

鳥になった恐竜とランの花

ラン類は、エチレンガスを感じやすいので、フルーツの近くには飾らないようにしましょう。