太陽と向日葵
ヒマワリはなぜ「向日葵」なのでしょうか。ヒマワリは時間とともに輝きを放ち続ける太陽を常に求めて、太陽に向かっています。
では、なぜヒマワリは太陽を追いかけるのでしょうか。それは向日性という、植物の茎などが太陽光線の強い方へ向かって屈曲する性質を持っているからです。
人でいうと、明るい方向に向かう素直な性格のことと言えるかもしれません。そして、向日葵の「葵」という漢字は、「四方に向いて花が開く」という意味を持っています。「向日葵のような人」とは常に太陽を追いかける強さを持つ人のことなのでしょう。
ただ、太陽に向くのはヒマワリの成長が盛んな時だけです。蕾が大きくなり開花する頃には、成長が止まり茎が硬くので動かなくなります。成熟したヒマワリは一方向を真っ直ぐと見つめ花を咲かせるのです。
たくさんの光を浴びたヒマワリは最後に種を宿し、油となり、人間に欠かせない多くの栄養素で、わたしたちを豊かな生活へ導いてくれるそうです。太陽の全てを全身で表現するひまわりの力は、見た目だけではないと知ると、もっとひまわりの力を感じてみたくなりませんか?
千葉県西岬地区のヒマワリ
千葉県房総半島の南西端に位置する西岬地区は日本最大規模の切花のヒマワリの産地です。西岬地区でのヒマワリ栽培は1994年に地元農家の女性たちが中心となって始められました。
ヒマワリは水分を吸収しただけどんどん成長します。水分が多過ぎると茎が太過ぎたり、伸び過ぎたり、柔らかかったりしてしまいます。
西岬地区は水はけのよい砂地で、水や肥料のやり過ぎが起こりにくく、ヒマワリ自身が頑張って吸収しようとするから、細くて引き締まった茎になり、切花として長く楽しむことができます。実は、ヒマワリの健康状態は顔だけではなく、茎の色や硬さでも判断がつくのです。
健康なひまわりに成長させるためには、太陽の光が一番大切ですが、水分の調節をしながら適度なストレスを与えることも必要です。西岬地区で育てられたヒマワリは、その生命力を最大限に発揮させて育てられているのです。
ひまわりを長く楽しむには
水上げがとても良い花ですが、細く長い茎は腐りやすいので、水は花瓶の底面から数cm程度にしましょう。ただし、吸い上げが早いので、水がなくならないように注意してください。
ヒマワリ 基本情報
【属名】 キク科ヒマワリ属
【原産地】 北アメリカ
【開花時期】7月~9月
【花言葉】 私はあなただけを見つめる 崇拝 光輝 情熱 愛慕